
第42回 大阪国際女子マラソン 招待選手記者発表
2022/12/21
- 2022年12月21日 午後2時~@関西テレビ・アトリウム
- 瀬古利彦:
公益財団法人 日本陸上競技連盟副会長
日本陸連ロードランニングコミッションリーダー - 竹内章:
公益財団法人大阪陸上競技協会 専務理事
■ ごあいさつ
◇ 竹内章専務理事
◇ 瀬古リーダー
■ 選手紹介
◇ 瀬古リーダー
外国人招待選手としてケニアから1名、エチオピアから2名の選手が参加してくれるが、3人とも2時間20分台の高記録を持っている選手なので、30kmを過ぎてからこの3人と日本人ランナーが競り合ってもらい、野口みずきさんの2時間19分12秒に近いタイムを出してほしいなと思う。
まずは安藤友香選手(ワコール)。MGCのファイナリストになっている。昨年の東京五輪10000mの代表選手。「本職はマラソン」と話しており、五輪に出場するためにこの大会をステップアップとしてレベルを上げていってもらいたい。2時間20分を切ることがパリ五輪への近道になると思っている。
続いては佐藤早也伽選手(積水化学)。彼女もMGCファイナリストになっている。今年のベルリンマラソンで自己記録を出したと聞いているが、その記録を今回破っていただきたい。彼女は後半30kmから35kmのあたりで後れを取る癖もあるので、ぜひ今回の大会で払拭してほしい。
次は上杉真穂選手(スターツ)。彼女もMGCファイナリスト。前回大会で自己記録を3分縮め、一気に名前が全国レベルになった。一番勢いがある選手だと思っている。安藤選手や佐藤選手らと競り合って、2時間20分の壁を越えてほしいと思っている。
そして何と言っても前田穂南選手(天満屋)。東京五輪マラソン代表になり、3年前のMGCでは見事な走りを見せてくれ、独走で優勝した。しかしその後、五輪の開催が延期されたことで絶好のコンディションで五輪に臨むことはできなかった。だからこそ「必ずパリへ」という思いで今回の大会に参加してくれるのではないかなと思っている。パリ五輪を目指す上でもこの大阪国際女子マラソンは非常に大事なレースになる。我々も彼女の復活を期待したい。
そして初マラソンでは筒井咲帆選手(ヤマダHD)と吉川侑美(ユニクロ)。怖いもの知らずの思い切った走りをみせていただきたい。
そして準招待選手の前田彩里選手(ダイハツ)。もともと力は証明されている選手で、4年前のMGCでは選ばれていたものの、けがで出場できず残念な思いをしたと思う。ぜひこの大会でMGCのチケットを取っていただき前回できなかった目標を達成していただきたいなと思う。
この大阪国際女子マラソンがパリ五輪に向けた最初のレースになる。ここで女子マラソンの勢いをもう一段階上げていただき、この後の大会のはずみにしていただきたい。



■ 質疑応答
Q 》
A》瀬古リーダー
2時間20分を切ったのが2005年の野口みずきさん以来出ていない。だが1人が2時間20分を切れば、それが後に続いていくんじゃないかと思っている。2時間20分を切ることを目標に走っていただきたい。
Q 》
A》瀬古リーダー
4年前のMGCのとき、女子選手はまだ厚底シューズに対応できていない状況だった。それがここに来て走りが厚底シューズにマッチしてきて、レベルが上がってきた。
女子も、本当に4年前よりは相当レベルが上がってきました。先日のベルリンマラソンも(2時間)21、22分でたくさんの選手が走っていた。そういうレベルにこれからなっていくのではないか。
MGCの人数イコール、女子のレベルだと思っている。22人(ファイナリストが)出ているが、最終的に30人くらいになっていただきたい。それが女子のレベルが上がったという指標だと思う。
この大会に出る前田穂南選手、それから初マラソンの選手から1人くらいファイナリストが出て、また前田(彩里)選手も出てもらって、と、3、4人のファイナリストが出てほしい。
Q 》
12年ぶりのコース変更が行われたが、変更の注目ポイントは。
御堂筋の道頓堀橋南詰にあった180度転換の折り返しがなくなった。ご存知のように大阪というのは街の真ん中に上町台地があり、大阪の中心部は坂と切り離せない関係だが、比較的それが緩やかな長堀通を20kmから少し上り、御堂筋の新橋に向かって下っていくというのが新しいコース。よりスピード感のあるコースで折り返しがないのがポイント。もう一点、昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から沿道での応援の自粛をお願いしていた。今年は同様の事態にならないよう願っているが、大阪城公園や玉造筋など応援がしやすいスポットもある。皆さん方の力で盛り上げていただくことで、過去を上回る成績を出していただけるようなコースになっていると思う。
Q 》
そもそも12年ぶりにコースを変えようと思った理由、ねらいを教えてください。
一つは御堂筋の緩速車線が歩道化され、将来的に御堂筋全体が完全に歩行者専用道路になる、ということを受けコースを変えることになった。せっかくコースを変えるならより記録が出やすいコースにしようと。例えば御堂筋を南下し長堀通新橋で折り返すという考え方もあるが、そうではなく折り返しを少なくし、また速いスピードを守れるように考えた結果、今回のようなコースになった次第だ。